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藤井政雄記念病院 || 社会医療法人仁厚会・社会福祉法人敬仁会グループ
社会医療法人仁厚会
藤井政雄記念病院 院長
宮﨑 聡

平素より当院に対し格別のご支援・ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

この度、退任された引田亨前院長の後任として、社会医療法人仁厚会藤井政雄記念病院院長に就任しました宮﨑聡でございます。病院長という大役を拝命し、その重責に身の引き締まる思いであります。

私は平成27年(2015年)から当院循環器内科を担当するとともに、病院の一員として、担当分野以外の地域医療にも従事してまいりました。医療・介護を取り巻く環境は著しい変化のさ中にあり、今後はその変化に対応すべく病院全体の運営に積極的に関与し、患者様、ご家族様及び職員にとってより良い病院を目指していく所存であります。

さて先日テレビで、“日本医師会赤ひげ大賞受賞者の活動”を拝見する機会がありました。その中で、勤務していた国立療養所が撤退した後に、地域の医療機関を無くさないため、その地で開業された高齢の先生のお話として、「地域に医療機関があることは、地域住民の安心につながる。」とおっしゃっていた言葉が印象的でありました。都市部に行けば大学病院や有名な病院が多数あります。しかし近くに気軽に受診できる医療機関があることは、そこに暮らす人々の安心につながっているのだと、改めて考えさせられる一言でした。

当院は鳥取県中部地域の方に「安心」を提供する医療機関であり続けることを目標として、また医療圏病院間の診療機能分化を考慮し、具体的には①軽~中等度急性期医療、②慢性期医療、③終末期医療、④健診等の予防医療、⑤在宅難病患者様のレスパイト入院及び⑥在宅医療の提供、⑦医療的ケア必要児・者の一時的引き受け等を行います。地域医療に必要とされる医療機関であり続けるために、今後一層病診連携や病病連携にも尽力していく所存です。

鳥取県中部地域は、県内でも人口減少と高齢化が進み、疾病構造は以前と比較して大きく変化しております。複数疾患(複雑性)を有する(multi-morbidity)患者さんが多くなり、患者さんの全体像を把握して治療を行うことが重要となってきました。そのためには、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、介護スタッフ、ソーシャルワーカー等との多職種連携がますます必要となります。幸い当院はベッド数120床と小規模で、日頃から職員同士が「顔の見える関係」であり、職種間の連携も大変スムーズだと思っております。患者様の治療・療養に必要な情報共有と協働を一層推進し、風通しの良い組織運営で、“安心で安全な医療”を提供し続けることを目指します。

また病院は、多数の職員とそのご家族があってこそ運営できるものと考えています。職員・ご家族にとって、ワークライフバランスの良い働きやすく・充実した病院となるように、職員一人一人のモチベーション及びスキルをアップさせることが、私の役割と考えております。

最後に、私個人としまして今後とも循環器を中心とした地域医療に力を注ぐとともに、院長として病院の運営及びマネージメントに邁進していく所存ですので、今後も温かいご指導・ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和4年4月